通院特約って何?
医療保険には通院が特約となって選択できる保険があります。
医療保険と言えば入院の日額がいくらというのが当たり前ですが、外来受診でも給付される保険です。
一般的な通院特約は以下の感じです。
入院の前60日間と入院の後120日間に入院の原因となった疾病で通院した場合に支払われる。
最大が30日ぐらい。日額5000円。
減少する傾向にある入院日数
通院の保険が注目されるようになったのには理由があります。
医学の進歩と医療費増大により入院の日数が短くなっているからです。
昔のように長期間入院するということは少なくなっています。
昔なら入院しないといけなかったような手術も今は外来の通院で行ったりします。
ですので入院の手厚い保険に加入しても使えないということになります。
通院特約の給付条件
通院特約に加入する際は給付の条件をよく読んでおかないといけません。
あくまで「入院ありき」の通院です。
風邪を引いたからといって通院しても保険料は支払われません。
日帰り入院など短期の入院に関しては保険会社の商品によって違う場合があるので契約前に約款をしっかり読むようにしましょう。
入院が〇日以上という条件があるかもしれません。
特約なのでもちろん通院保険としては加入することはできません。
病気に治療に掛かる費用
病気別に通院費がどれぐらい掛かるか見てみます。
がん)
入院して手術をした後に通院治療を行います。
通院で行うのは、抗がん剤治・放射線治療・ホルモン療法などです。
金額は治療方針によって異なりますが、10〜200万とかなり幅があります。
脳卒中)
病気の中でも入院する期間が長い病気です。
状況により大きく違いますが、退院後にリハビリが必要となります。
1日のリハビリの料金が2500円を半年続けると37万5千円(一ヶ月25日換算)も掛かります。
通院特約を販売している会社は少ない?
通院特約はどの生命保険会社でも販売しているのではなくある特定の保険会社でのみ販売しています。
昔からあった保険なのですが、その昔給付金の支払いが滞ったため各保険会社が販売しなくなったと言われています。
理由は、生命保険会社が支払いを渋ったり顧客が請求しなかったためと言われていますが、真相は定かではありません。
どちらも正しいのかもしれません。今でこそ生命保険の内容をしっかり見るようになりましたが、昔なら満足に説明もできないような営業マンが説明をしていたので顧客も認識がなかったのかもしれません。
会社的にもあまりおいしい保険でなかったのかもしれません。
通院特約は必要か?
通院特約の料金はそれほど高くはありません。
毎月、数百円が加算されるぐらいの金額で加入することができます。
では、通院特約に加入すべきかについて考えてみます。
入院の給付に比べて通院給付金のほうが支払われる可能性が高くなります。
考えないといけないのは支払う保険料と支払われる給付金のバランスです。
支払った分ぐらいしか戻ってこないのであれば無理に保険に加入をする必要はなく通院特約に加入したつもりで貯金をすればいいのです。
例えば、通院特約が月に1000円で20年間加入すると考えます。
そうすると総支払金額は24万円となります。
入院前後の通院費で24万円を使うのであれば加入する価値はあります。
通常の通院ではなく「入院」が必要になります。
もうひとつ考えないといけないのが、すべての病気ではなく「がん」など特定の病気に特化した保険にするかです。
特定の病気に特化した保険にすることで通院に要する費用はある程度わかります。
もちろん、「がん」に備えた保険で「がん」にならなければ保険は無駄になります。
がんになって治療費が100万単位で掛かるのなら加入する価値はあるかもしれません。
入院が少なくなり通院が増えてきたからといって必ずしも加入しないといけないものではなく「貯金をする」でも充分に病気に備えるということになります。
重要なのは保険の内容を理解して自分で決めるということです。
難しい保険のことはわからないという人は保険の無料相談を利用するといいでしょう。
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