要はメインかオプションかの違い
主契約・特約と保険の用語でいうと難しく感じますが、もっとわかりやすいことばでいうとメインかオプションの契約かということになります。
保険の契約が主契約か特約かすなわちメインかオプションかで扱いが違ってくるので主契約と特約の違いは理解しておいたほうがいいでしょう。
メイン(主契約)の契約なしにオプション(特約)のみの契約はできないということになります。
また、メインの契約を解約すると同時にオプションの契約もなくなります。
オプションの契約を変更したい場合は、メインを解約しなくてもオプションの条件を変更できますので知っておくべきでしょう。
特約の中には、主契約できないようなものもあります。
それは、単独では契約できないので契約したい特約が付加できる主契約を探して契約することになります。
主契約と特約の具体例
主契約と特約はメインとオプションの違いと言ってもわかりにくいと思うので具体的な例で説明します。
例1)
死亡保険 終身 200万円 主契約
死亡保険 定期 3000万円 特約 10年
医療保険 入院 1万円/日 特約 10年
定期付特約付き終身保険です。
この保険は、主契約、すなわちメインは死亡の終身保険です。
保険が有効な場合に死亡すれば必ず支払われる保険です。
60歳ぐらいが支払終了になっており、保険料としては割高です。
メインの保険では「万が一」があった場合は、保険料では生活ができないのでそれを補う意味で死亡の定期保険に加入します。
死亡の定期は、終身保険のように必ず支払われる保険ではないので保険金額が高いわりには保険料は安くなります。
また、同様に死亡ではなく生きている間の病気に対する保障がないのでつけてあるのが、医療保険です。
入院すれば1日1万とか手術したら20万という保障でこれも掛け捨ての保険です。
このように主契約にない保障を特約をつけてカバーする形になります。
そして特約の保険期間は10年であるため、10年後には保険料は10年後の年齢で計算されるので高くなります。
契約期間中に特約のみ解約をすることは保険によっては可能かもしれませんが、主契約を解約すると特約まで解約されてしまいます。
例2)
死亡保険 終身 200万円 主契約
死亡保険 定期 3000万円 主契約 60歳まで
医療保険 入院 1万円/日 主契約 60歳まで
例1と似ていますが、すべて主契約です。
例1と違うのは、すべて主契約であるためいつでも契約をやめることができるということです。
保険の種類によっては、3000万の保険を2000万に変更できる場合もあるかもしれません。
例1)では、医療保険だけを残したい場合に残すことはできませんでしたが、例2では医療保険・死亡定期のどちらも単独で残すことができます。
例1の場合だと保険期間が10年というものが多いのですが、主契約の場合だといろんな商品がでているので選択肢は広がります。
最もいけない選択肢とは?
例1・例2と主契約・特約の事例を説明しましたが、どちらがいいとかどちらが悪いというものではありません。
自分が生命保険の内容を理解して契約すればいいものなのです。
でも、実は最もいけない選択肢というものがあります。
それは、例1で10年を経過した場合に「保険料が増加する」ということで解約をして新しい保険に加入することです。
生命保険の更新時期になると保険の営業マンから提案があります。
「このまま更新すると保険料が1.5倍になるのでこちらの保険はどうですか?」「今の保険を下取りに出すお安くなります」という感じです。
でもこれは加入している保険を解約して解約返戻金を一部金として新しい保険に加入することです。
新しい保険に加入すると営業マンの成績になります。
新しい生命保険の提案があれば聞いてみましょう。
「加入中の保険は解約ですか?」
聞かないと説明はありませんが、聞くと「解約です」と答えるはずです。
契約後の支払い保険料だけが今までと同じに近い数字になっているはずです。
保険の内容をよく見てみるといいでしょう。
死亡保険の保険金額は200万→100万になったりしていませんか?
支払う保険料が同じぐらいということは、保険の内容を操作している可能性が高いのです。
そこの説明を満足にしないで支払う保険料金が同じということをアピールするのです。
この提案は、生命保険会社には有利で契約者には不利なものです。
契約更新で保険料が上がるのはあくまで特約の部分です。
死亡の終身の部分の保険料は変わらないので実は解約する必要はありません。
同じ内容の保険を10歳違う年齢で加入すれば保険料は大幅に上がるのです。
「特約のみをすべて解約をして死亡の終身は残す、そして特約に該当する保険は別の保険に加入する」ということも可能です。
難しいと思わずしっかりと理解するようにしましょう。
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